【カンボジア事業 救急医療支援@バッタンバン 高松市提案JICA事業】2025年1月11日

3月に来日するメンバーのお誘いでランチに行った昨日のことです。

日本の医師から「皆さんも昼食が14時や15時になるまで食べられないことありますか?」という質問に、「そんなのしょっちゅう!食べられないこともよくあるし、でもそんなこと承知で皆んな仕事してます」という話から始まり、これまで苦労したエピソードが色々出てきました。

妊婦さんが病院に来てすぐに胎盤が先に出てしまい、慌てて子どもを取り出したけど呼吸してなくて… そこには新生児用のキットが何もなかったから、感染リスクよりも赤ちゃんの命を救うことを考え、マウストゥーマウスの人工呼吸をした話や、妊婦さんの出血がひどくて血液が足りなかったので同じ血液型の自分の血を抜いて輸血した話など、今の日本では考えられないような話がたくさん出てきました。

サンパオルン病院はタイとの国境がすぐのため、タイに出稼ぎに行く女性が多く、妊産婦の健診を受けるためにいちいち帰国するのは時間もコストもかかることから、健診を受けずに突然お産の段階で病院に来るケースが少なくないそうです。

カンボジアでは母子手帳や妊婦検診への理解が広まり、ひと昔前まで多かった伝統的な産婆さんによる自宅でのお産もなくなったと言ってもいい状況です。

しかし、地域による問題も様々です。健診を受けていない妊婦の中にはリスクのある人も多く、そういう方が来院されると、医師としてはお産前からハラハラして気が気でないそうです。

妊産婦死亡率は改善しつつあるものの、自分たちの感覚ではまだまだ高いと思っていて、それをどう下げるかを日本でも学びたいと話していました。

一人でも多く妊婦さんや赤ちゃんを救いたいという気持ちが伝わってきて、来日研修の準備へのモチベーションも上がりました。

今日はバッタンバンからプノンペンへの移動日です。移動の車の中で。

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