カンボジア事業 救急医療支援@バッタンバン州 高松市提案JICA事業
☞医師、看護師らを日本に招いての研修が始まります!
11月4日、カンボジアを出発して5日早朝に成田に到着しました。
また来日研修の様子、お伝えします。
そして、ここでは8月に講師として渡航した岡大病院認定看護師 三橋氏から届いた報告文を掲載します。
《カンボジア派遣報告》
【第三弾】
8月23日、24日の2日間はバッタンバン州で救急医療に携わる医師・看護師に対して外傷トレーニングコースを開催した。高松市消防局の一二三淳救急救命士、松本哲也救急救命士、三橋で派遣前よりミーティングを重ねたメインイベントである。カンボジアでもアジアハイウェイ1号、11号が開通したこともあり、交通事故が大幅に増加している。私が学生時代にスタディーツアーの訪れた時に比べても、明らかに車の交通量が増加している。派遣先のバッタンバン州もアジアハイウェイ1号が通る州であるだけに、外傷診療に関する教育のニーズも高い。カンボジアの外傷病院前救護の現状は、交通事故による負傷者の情報は地域の病院に入る。その後に医師・看護師が病院の救急車に乗り、現場に向かう。ただ、病院前救護の目的は搬送に重きがおかれており、その過程での頸椎保護や全身評価は実施されていない現状があった。一二三・松本救命士にはJPTEC(外傷病院前救護)の一部をカンボジアの現状に合わせてアレンジし、車外救出、全脊柱固定、初期評価を中心に、講義・実習を行った。三橋は、病院での受け入れ準備や、外傷患者の診療の流れを岡山大学病院高度救命センターの事例を説明しながら講義を行った。実技演習では、多くの参加者が自ら積極的に車外救出法を経験できた。講義もメモを取りながら真剣に聞いていただけた。これからは、カンボジアの医療従事者が、学んだことを、各々の施設の状況に合わせてアレンジし、実臨床で実践していくことが必要であり、そこに対するフォローアップも我々の責務であると感じた。
三橋 乙矢
岡山大学病院 高度救命救急センター(ER・EICU)
クリティカルケア認定看護師
特定行為看護師
日本DMAT隊員