安全な妊娠/出産の支援事業
ザンビア・モンボシ地区では、助産師などトレーニングを受けた出産介助者の不足、また自宅から病院までの距離が遠く交通手段もないために、自宅で親戚などに介助してもらい出産する女性がたくさんいます。元気な産声が聞かれ、母子ともに問題がない場合もありますが、合併症など異常が起きてしまった際には、判断や治療が遅れてしまい残念ながら命を落としてしまうこともあります。
TICOはそのような状況を改善するために、モンボシ地区で地域住民と一緒にお母さんたちが安全に出産できる環境づくりを目指した妊産婦ケアプロジェクトを始めました。
本プロジェクトの一部はJICA(独立行政法人国際協力機構)から「草の根技術協力事業」として委託を受けています。→JICAの助成を受けている事業概要はこちら
お産を待つ家と看護師の家建設
遠隔地に住む妊婦が陣痛前から出産まで待機できる宿泊所を建設することで、施設分娩を促進し、出産時の緊急事態に備えることで安全な出産を支援します。また、宿泊施設を開所するにあたりスタッフの増員が見込まれるため、看護師の家の建設も同時に進めます。
完成した施設
安全なお産支援グループ養成、保健(妊産婦保健)活動の展開
伝統的産婆や既存の住民保健ボランティアからなる、安全なお産支援グループ(Safe Motherhood Action Group: SMAG)を養成し、SMAGのメンバーが妊産婦保健に関わる保健活動を実施することで、妊産婦登録から検診、分娩まで安全に経過することを目指します。
SMAG34名、サブSMAG160名養成
SMAG及びサブSMAGメンバーの養成研修を行い、体制を整えました。定期的にメンバーの知識を維持向上していくためにリフレッシュ研修も実施されています。啓発劇・歌を通して保健教育を実施するための研修も修了し、各地域で啓発活動が展開されています。
栄養・妊娠・出産についての健康教育
安全なお産支援グループ(Safe Motherhood Action Group: SMAG)を中心に、妊娠適齢期の女性に対して栄養・妊娠・出産についての健康教育を行います。
住民自らが妊産婦保健の問題点を把握し解決する
住民保健ボランティアが担当地域の人口動態を把握し、特に妊産婦死亡例について原因を協議し、改善策をヘルスポストや郡保健局とともに実践することで、住民自らが妊産婦保健の問題点を把握し、解決できる力を養うことができます。