2007.1.27 「コンゴ民主共和国に平和は来るか-06年の選挙を監視して-」 | ||
饗場和彦(あいば かずひこ)さん (徳島大学総合科学部助教授) | ||
内容 | 06年7月と10月、アフリカ・コンゴ民主共和国では独立後、事実上初めてとなる民主選挙が行われた。周辺諸国も巻き込んでアフリカ大戦とも称される地域紛争が起き、98年以降だけで死者は330万人以上と言われる。和平プロセスの一環として今回、大統領や国会議員を選んだのであるが、資源と紛争の国、コンゴ民主共和国に果たして平和と繁栄は来るのか。 選挙では、A1サイズの紙6枚で作られた「ギネス」ものの投票用紙も登場、日本の選挙ではありえないおもしろい場面も多くあった。日本政府から派遣された国際選挙監視員が、選挙の実態も含めて報告する。 | |
報告者履歴 | 現在、徳島大学総合科学部助教授、四国NGOネットワーク運営委員。 専門は、国際政治学、国際安全保障、国際協力など。 ボスニア、東ティモール、パレスチナはじめこれまで15回、紛争地における選挙支援活動に携わる。 著書に『いま戦争を問う-平和学の安全保障論』(共著、法律文化社)など。 | |
日時 | 1月27日(土)午後7:30~9:00 | |
場所 | さくら診療所デイケア室 (吉野川市山川町前川) |
2007.2.24 「国際協力というお仕事とは?」 | ||
鈴木葉子さん(特定非営利活動法人HANDS・プログラムオフィサー) | ||
内容 | 国際協力という仕事に憧れをいだく人が増えています。 「現地ではどんな仕事をしているの?」「日本ではどのような仕事があるの?」「どのようなバックグラウンドの人が望まれているの?」など数々の質問に、国連や日本のNGOでの経験をもとに、答えていただきます。 | |
報告者履歴 | 国際政治学修士号を取得後、国連人口基金スワジランド事務所に2年間、同ボツワナ事務所に1年間JPOとして派遣される。 リプロダクティブヘルスやHIV関連のプロジェクトに従事。 帰国後ジョンズホプキンス大学公衆衛生学校にて国際保健(修士)を勉強した後、特定非営利活動法人HANDSにてプログラムオフィサーとして勤務(現職)。ケニアでの妊産婦ケアプロジェクトやザンビアの保健計画策定プロジェクトに関わっている。 | |
日時 | 2月24日(土)午後2:00~4:00 | |
場所 | 徳島県国際交流協会(TOPIA)(JR徳島駅クレメントプラザ6階) |
2007.3.17 「徳島での防災研修を終えて~一人でも多くの命を救うために、新たな挑戦」 | ||
ザンビア国警察庁地域警察救急救助隊・隊長(徳島県の研修員-防災) | ||
内容 | 徳島県、TICOと徳島大学環境防災研修センターの協働で実施されたザンビア警察のカチョファ・ルイスさんの研修が終了します。 研修内容が防災一般ということで、とても幅広い分野になり多くの専門の方々にご指導をいただきました。その人たちへの感謝とともに、研修の様子をスライドで紹介します。そして、ザンビアで新たな挑戦に立ち向かうカチョファさんから帰国後の抱負を話していただくとともに、連絡先などの交換をする機会になれば幸いです。 関係者の方々だけでなく、自由参加です。是非ザンビアのお巡りさんのカチョファさんと最後の交流をしてはいかがでしょうか。ふるってご参加ください。 カチョファさんの帰国日は、3月22日となっています。 | |
日時 | 3月17日(土)午後2:00~2時間程度 | |
場所 | 徳島県国際交流協会(TOPIA)(JR徳島駅クレメントプラザ6階) |
2007.4.28 「TICOが人を[地球人]と呼ぶ理由 -初めてのアフリカ体験を通して-」 | ||
国際医学生連盟に所属する5名の大学生 | ||
内容 | TICOは国際医学生連盟日本支部公衆衛生委員会が企画した「アフリカビレッジプロジェクト」を支援している。昨年夏から全国各地から10名ほどの医学系学生が徳島に集結し、2回の合宿を実施し準備を進めてきました。 本年3月、5名のメンバーが約2週間ザンビアに滞在し住民の意識調査や、保健教育の活動を実施しました。 日本で「子供の死亡率の高さ」については勉強していたものの子供を亡くしたお母さんたちのあまりの多さに驚いたり、炎天下の中延々と歩き続けた経験の中から、教科書の中のアフリカが、現実のものとして実感することができた貴重な経験だったようです。 今回、プロジェクトに参加した5名の大学生から初めて訪れたアフリカで見て、聞いて、触って、感じたことを率直に話していただきます。また、現地で実施した、住民の意識調査などの結果も合わせて報告していただきます。 | |
日時 | 4月28日(土)午後7:00~8:30 | |
場所 | 吉野川市アメニティセンター |
2007.5.13 「新自由主義が作る援助の光と影 -感染症やダム開発を中心に-」 | ||
黒岩 宙司さん(東京大学国際保健計画学教室、助教授) | ||
内容 | グローバリゼーションによってヒト・モノ・情報は国境を迅速に越えるようになった。しかしグローバリゼーションは世界政治と経済をコントロールしている新自由主義が作った産物という批判もある。格差を作るグローバリゼーションの中で実施される援助は本当に支援が必要な人々に届いているのだろうか? 国際保健が専門で、マラウイ、ラオスなどでの経験を持つ黒岩氏から、関連ある映画、感染症、メコン川ダム開発の課題などをご紹介いただき、世界の現実を知り、人々に届く真の援助のあり方を再検討したいと思います。 | |
報告者履歴 | マラウイ国において青年海外協力隊の小児科医として派遣された後、国立国際医療センターの派遣協力課において各種調査やプロジェクトに参画。その間、ラオス/JICA/WHO公衆衛生プロジェクトのEPI(拡大予防接種計画)長期専門家、JICAラオス小児感染症予防プロジェクトのチーフアドバイザーとして従事する。2002年4月からは東京大学大学院国際保健学教室に移り現在に至る。 主な研究に、ポリオ根絶・麻疹撲滅計画の評価、ODA評価、喘息、HIV、医療廃棄物などがあるが、国連や企業の主導のもとに行われるが保健政策がもたらす環境や途上国の住民への負のインパクトの解明に興味を持っている。 | |
日時 | 5月13日(日)午後2:00~3:30 | |
場所 | 吉野川市アメニティセンター |
2007.6.23 「ベトナム難民ラッパーからのメッセージ ~ネガティブをポジティブに~」 | ||
MCナムさん(ブ・ハ・ビエト・ニャト・ホワイナム)(ラッパー) | ||
内容 | ナムさんは「以前はベトナムであることがコンプレックスだったが、ラップを通じて、ラッキーだと思えるようになった。」と言っています。ラップのライブを交え、ベトナム人であることをポジティブに捉えられるようになった経緯などについて話していただきます。 ナムさんの言葉にはベトナム難民の子どもとしての力強さがあります。ナムさんの歌と話を聞くと、私たちは勇気づけられ、建設的に生きるヒントが得られるでしょう。 | |
日時 | 6月23日(土)午後1:30〜15:00 | |
場所 | 徳島県国際交流協会(TOPIA)(JR徳島駅クレメントプラザ6階) |
2007.9.30 「地域医療を守るための原点 ~金持ちより心持ち~」 | ||
色平哲郎さん(医師 長野県南佐久郡南相木村診療所所長) | ||
内容 | 地域医療崩壊や医療の商品化の危機が迫っている。しかし、地域医療のひとつの理想の姿が長野県には残っている。国道の鉄道もない山間で活躍する色平医師が、自分の原点だというフィリピンでの体験を交え、地域医療の在り方、日本の医療の方向性、そして命の値段について語る。 | |
報告者履歴 | 長野県南佐久郡南相木(みなみあいき)村診療所長。NPO「佐久地域国際連帯市民の会(アイザック)」事務局長。 1960年神奈川県横浜市生まれ、47歳。 東京大学中退後、世界を放浪し、医師を目指し京都大学医学部へ入学。90年同大学卒業後、長野県厚生連佐久総合病院、京都大学付属病院などを経て長野県南佐久郡南牧(みなみまき)村野辺山へき地診療所長。98年より南相木村の診療所長となる。 外国人HIV感染者・発症者への「医職住」の生活支援、帰国支援を行うNPO「アイザック」の事務局長としても活動を続ける。こうした活動により95年、タイ政府より表彰を受ける。 著者に「風と土のカルテ 色平哲郎の奇跡」(まどか出版・2002)、「命に値段がつく日 所得格差医療」(中公新書ラクレ・2005)、絵本「むらいしゃごろうせんせい」(福音館)等。 | |
日時 | 9月30日(日)午後1:00~3:00 | |
場所 | 徳島県医師会館 (徳島市幸町) | |
本セミナーは徳島県アドバイザー派遣事業の支援を受けて実施しています。 共催:特定非営利活動法人TICO,さくら保健医療研究所 後援:社団法人徳島県医師会、社団法人徳島県看護協会 |
2007.10.20 「ゼロからの出発~カンボジアで人々の健康を守るために戦う医師からの報告~」 | ||
イム・ソーチャットさん(医師 カンボジア王国プノンペン市保健管局長) | ||
☆TICOユースメンバーによるカンボジアスタディツアー報告会も同時開催! |
2007.11.29 「今、世界で何ができるか ~イラクの戦場で考えた平和と憲法9条~」 | ||
相澤恭行さん(特定非営利活動法人 PEACE ON 代表) | ||
内容 | 平和とは何か、そしてこの国際状況の中で憲法9条を持つ私たちだからこそ出来ることは何か、ということをテーマに、相澤さんのイラク戦争での体験やNGO活動を通して考えたことをお話しして頂きます。報道でしか知れず、何となく遠い存在に思っていた問題を、同じ地球上で起こっている身近な問題としてとらえ、向き合ってみませんか? | |
報告者履歴 | 宮城県気仙沼市出身。1971年生まれ。96年まで音楽を中心に活動。その後アイルランド留学等を通じて国際交流に力を入れる。 2003年2月「イラク国際市民調査団」、3~4月米英軍によるイラク攻撃の最中「HUMAN SHIELDS」 (人間の盾)に参加してバグダード陥落まで滞在。 2003年10月再びイラクを訪れNGO「PEACE ON」を設立。バグダード在住の現地スタッフとともに、障がい児へのスクールバス支援や文化交流活動を始める。 国内では各地講演会やイラク現代アート展を中心に活動。 共著『いま問いなおす「自己責任論」』(新曜社) | |
日時 | 11月29日(木)午後7:30~9:00 | |
場所 | さくら診療所デイケア室 (吉野川市山川町前川) |